・むくみ(浮腫)とは、細胞の外側に水分が増加している状態。
・最近体重が増えてきた。
・顔が腫れぼったい。
・靴がきつい、靴下の瘢が残る。
・皮膚を押すとへこむ。戻るのに時間がかかる。
むくみには全身的なもの、局所的なものの2種類がある。
まず、どちらであるかを考える。
▼全身的の浮腫
・全身がむくんでいる ⇒ 心臓・肝臓・腎臓・甲状腺・栄養状態の問題
全身がむくむというのは、重大な病気のサイン。しかも、かなり進行した状態である可能性が高い。直ちに医療機関を受診しなければならない。
心不全や、慢性肝疾患(肝硬変)、腎不全(急性腎不全・慢性腎不全)、甲状腺機能低下症などで、全身的なむくみを来すことがある。また、何らかの原因で栄養状態が悪くなると、むくみがでてくる。脳梗塞などを起こして、麻痺が残った場合、その麻痺している部分にむくみが出ることがある。
1.心不全が原因の場合、息苦しい、動悸がするなどの症状が出現することが多い。
2.肝不全が原因の場合、体重の増加、腹水(おなかの張る感じ)、黄疸などを見ることが多い。
3.腎不全が原因の場合、高血圧・尿の異常を伴うことが多い。
4.甲状腺が原因の場合、特に目の下や膝下にはれぼったい感じがあるのが特徴。
5.栄養状態に原因がある場合、食事が十分取れていないこと、食事の消化吸収に問題があること、尿や便(下痢)からタンパク質が漏れ出ていることが考えられる。
▼全身的の浮腫・足がむくむ、手がむくむ ⇒ 血液やリンパの流れの問題
・痛みを伴う「腫れ」 ⇒ 炎症によるもの。感染・火傷など
・痒みを伴う「腫れ」 ⇒ アレルギーによるもの
局所的なむくみはさまざまな原因で起こるが、主なものは上の3つ。
手術をしたことがないか(乳ガンの術後のリンパ浮腫は有名)考えてみる。
脳梗塞などで麻痺のある手・足にはむくみが出ることが多い。
静脈炎・静脈血栓症の場合、むくみのある部分に血管に沿って痛みを感じることが多い。
細菌が感染した状態(蜂窩織炎という)、火傷などでもその部分にむくみが生じる。
また、アレルギーなどでもむくみが出るが、かゆみを伴うことがある。
下半身全体がむくむ、上半身全体がむくむという場合には、なんらかの全身病がある可能性があるので、精密検査が必要である。
▼むくみが出た場合、どうするか
・局所的なむくみで無症状 ⇒あわてることはありません。
・全身的なむくみ、または痛みなどを伴うむくみ ⇒ 医療機関へ!
むくみは、全身病のサインである可能性が高いので、早めに医療機関を受診しましょう。特に、全身病がある場合には、病状が進行している可能性が高いので、早急な処置が必要です。