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検査名
肝機能に関する検査
カテゴリ
血液検査
概要
肝臓の機能は大きく3つあります。1つ目は、様々な有毒な物質を無毒なものに変えて、胆汁に溶かして便として排泄するという「解毒・排泄機能」。2つ目は、胆汁という消化酵素を作って、十二指腸に分泌し、アブラを含んだ食べ物の消化吸収を助けるという「胆汁生成機能」。3つ目は、消化した栄養分を一手に集めて、身体が必要としている蛋白質や脂肪分などを作り出す「合成能力」。これ以外にも一定の量の血液をプールしておくという駐車場のような役割、糖分を貯蓄しておくという銀行のような働きもあります。身体の免疫や、造血などに関与している場合もあります。とにかく、いろいろな能力を持った重要な臓器です。
肝機能を見る検査も、それぞれの役割別に大きく3つに分けられます。すなわち、解毒能力のある肝細胞の障害の程度を見るもの、胆汁を作り排泄する能力を見るもの、肝臓の合成能力を見るものの3つです。
1 肝細胞の障害の程度を見るもの
1つは、肝臓を構成している肝細胞の障害の程度を測るもので、GOT・GPTの2つがあります。肝細胞が壊れると、これらが細胞の中から血液の中にこぼれて、血液検査で検出されます。
GOT
基準値:13~38(U/l)
GPT
基準値:6~37(U/l)
「GOT・GPTが高い」場合
・急性肝炎・慢性肝炎
・薬剤性肝障害(抗生物質・解熱剤その他)
・アルコール(脂肪肝)
・GOTが高い方が重症感が漂う
GOT・ GPTというのは、肝臓の細胞が壊れて血液中に出てくるものですから、これらが高いということは、肝臓の細胞がたくさん壊れているということを意味します。肝臓がたくさん壊れるという状態は、「急性肝炎・慢性肝炎・肝硬変・肝細胞ガン」などの肝臓の病気のほかに、薬の副作用(薬剤性肝障害)、アルコール性肝障害(脂肪肝)などでも見られます。ショック状態などで、肝臓の血流が一時的に遮断された場合なども「ショック肝」といってGOT・GPTがとても高くなることがあります。
GOT、GPTはともに同じくらいの数値を取ることがおおいのですが、GOTの方が高い場合は、急性肝炎の極期・肝硬変・肝ガンなど、より重症であることが多いようです。またアルコール性肝障害の場合にはGOT の方が高値をとることが多いようです。
また、肝臓の解毒能力が落ちると、さまざまな有毒な物質が体内にたまってきてしまいます。有毒物質の代表格が「アンモニア」です。通常であれば、アンモニアは肝臓で代謝されて「尿素」となり腎臓から排泄されるのですが、肝機能が落ちてくると、アンモニアの値が上昇してきます。アンモニアの値が高くなると、「肝性脳症」という意識障害を来すことがあります。詳しくは入院編をご覧ください。
アンモニア AMON
基準値:7~39(μmol/l)
検査値の見方
「アンモニアが高い」場合
・肝臓の機能がかなり悪い
・便秘・感染・脱水・消化管出血・利尿剤など
もともと慢性肝炎・肝硬変がある人、または劇症肝炎の人に起こります。劇症肝炎は話が別だが、慢性肝炎・肝硬変がもともとある場合には、便秘・感染・脱水・消化管出血・利尿剤投与などをきっかけにアンモニアの値が高くなることが多いです。アンモニアが高くなると、「肝性脳症」と呼ばれる意識障害が出現することになります。アンモニアが高い状態の人は、定期的に専門医の外来を受診し適切な治療・生活指導を受けるべきです。
具体的には便秘をしない、脱水に気を付ける、腹水があるような人では利尿剤の服用に注意(もっともこれは医者の仕事ですが)、消化管出血、特に肝臓病の人は食道静脈瘤に注意が必要です。定期的な内視鏡検査が必要です。
2 胆汁生成・排泄能力を見るもの
肝臓は胆汁をつくる臓器です。胆汁とはアブラを分解する消化酵素です。胆汁は肝臓で作られて、胆管という管を通って腸(十二指腸)に分泌されます。肝臓で作られてから十二指腸に分泌されるまでの通路に、なんらかの障害があると、「胆道系酵素」といわれる数値が上昇します。すなわち、この数値の上昇は、肝臓で胆汁が作られ、胆管を通過して十二指腸に排泄される経路の一部に障害が出たことを意味します。
アルカリフォスファターゼ ALP
基準値:100-300(U/l)
乳酸脱水素酵素 LDH
基準値:100-200(U/l)
ガンマGTP G-GTP
基準値:0-74(U/l)
検査値の見方
「胆道系酵素(ALP・LDH・G‐GTP)が全体に高い」場合
・胆汁が作られ、排泄される経路に障害がある
・胆石はないか、胆道ガン・肝臓ガンはないかをチェックすべし
・自己免疫性の肝臓病でも上昇する。特に女性。
・薬剤性肝障害でも上昇しうる。
基本的には、この3つは連動することが多く、そしてその場合、多くは肝臓か胆道の病気が原因であることが多いのです。特に、胆石はないか、胆道系にガンはないか、肝臓はどうか、よく調べることが重要です。お酒の飲み過ぎでもあがることはありますが、女性の場合には、自己免疫性の肝臓病が指摘されるきっかけにもなります。このうちのどれかひとつが高い場合には以下をチェック。薬の副作用でも上昇することがあります。
「ALPが高い」場合
・上記以外に骨の病気も考える。
・成長期の子ども・骨折・ガンの骨転移なども。
ALPは肝臓・骨・小腸・胎盤などに存在する酵素です。従って、肝臓以外の病気でもあがることはあります。特に骨から漏れてくることが多いので、骨の病気のチェックはしておいたほうがよいでしょう。骨に転移したガンがみつかることもあります。
「ガンマGTPが高い」場合
・アルコールの飲み過ぎに心当たりは?
これは有名な話ですが、アルコールをたくさん飲む人は、「酵素誘導」というメカニズムでガンマGTPも高くなります。お酒を控えると、みるみる下がっていきます。
「LDHが高い」場合
・心臓・肺・血液にも存在する。
・心筋梗塞・悪性リンパ腫で上昇することもある
LDHは血液・心臓・肺・肝臓・筋肉に存在する酵素です。肝臓の病気以外にも心筋梗塞・肺炎・血液疾患などでも高くなります。LDH単独で高い場合には、なんらかの全身検査が必要と思われます。
実際に胆汁を作って排泄する機能の障害が進行すると、「黄疸」が出現するようになります。黄疸とは、目や皮膚が黄色く染まってくる現象です。これは、胆汁に含まれるビリルビンという色素が、血液中に多くなることによって起こるものです。胆汁が排泄されないことによって胆汁が血液中に逆流して生じる現象です(これを閉塞性黄疸と呼んでいます)。黄疸は肝臓以外の原因によっても生じることがあります。
このビリルビンという色素の量を測定することができます。この数値が高いということは、肝臓から胆汁の排泄がうまくいっていないこと意味することが多いのですが、肝臓で胆汁をつくること自体がうまくいかない場合、ビリルビンが体内で異常に大量に生産されている場合にも数値が高くなります。
総ビリルビンT-Bil
基準値:0.2-1.3(mg/dl)
直接ビリルビンD-Bil
基準値:0.0-1.0(mg/dl)
間接ビリルビンI-Bil
基準値:0.1-0.9(mg/dl)
ここに3つのビリルビンが出てきてしまいましたが、難しくはありません。
「総ビリルビン=直接ビリルビン+間接ビリルビン」という式が成り立ちます。
ビリルビンとは胆汁に含まれている色素です。そもそもビリルビンは、赤血球のなかのヘモグロビンという色素が壊れてできるもの(これを間接ビリルビンといいます)で、これが肝臓で、直接ビリルビンにつくり変えられて、胆汁として排泄されます。
検査値の見方
「ビリルビンが高い」=「黄疸がある」場合
・基本的には肝臓・胆道系が悪い場合が多い
・赤血球が壊れすぎてビリルビンが高くなることもある
・直接ビリルビン・間接ビリルビンの割合を見れば、原因が推定できる=B
ビリルビンが高いというのは、ビリルビンが肝臓で胆汁に作りかえられて胆道から排泄されるという経路のどこかに異常があるということですから、基本的には肝臓か胆道系に病気があることが多いのですが、中には原料としてのビリルビンの供給が過剰で肝臓で処理し切れないという場合もあります。
まとめると、
1.原料の供給過剰(肝臓の処理能力をオーバーしている)具体的には「溶血」など、赤血球が壊れてしまう状態。
⇒この場合は間接ビリルビンが高くなります。
2.ビリルビンの処理能力の低下(肝臓の処理能力の低下)
⇒この場合は間接ビリルビン・直接ビリルビン両方が高くなる。
3.ビリルビンの排泄能力の低下(肝臓・胆道系の障害)
⇒この場合は直接ビリルビンが高くなります。
ビリルビンが高い(黄疸がある)といっても、その原因はさまざまで、直接・間接の割合をみると、おおまかな原因の推定ができます。もちろん、このようにクリアカットに説明できない病態もあります。
3 胆汁生成・排泄能力を見るもの
肝臓では様々な物質が合成されています。代表的なもののいくつかを計測することができます。
コリンエステラーゼ ChE
基準値:180~500(U/L)
凝固因子 PT
基準値:70~130(%)
アルブミン Alb
基準値:4.0~5.0(g/dl)
総コレステロール T-Chol
基準値:130~240(mg/dl)
最初の「コリンエステラーゼ」以外は、説明済みのものばかりですが、これらの物質は全て肝臓で作られています。肝臓の機能が悪くなってくると、最終的にはこれらの合成能力も低下し、栄養状態が悪くなったり、止血能力が落ちたりします。
検査値の見方
「凝固因子が少ない・アルブミンが少ない」場合
・肝機能の低下、肝臓の予備能力が低下している
肝臓の余力が少なくなってきているということです。肝臓は、通常、かなりの余力をもって仕事をしていますが、肝機能が悪くなってくると、だんだん余裕がなくなってきます。これを「予備能力が低下した状態」といいます。特にカゼを引いたり、食事ができなくなったり、大量飲酒したりというようなことをきっかけに、ぐっと肝機能が低下することがあります。慢性的な肝臓病の人は、身体に負担のかかることは避けるべきです。
このように、肝臓には様々な機能があり、それぞれの機能を評価するための検査項目があります。「肝機能が悪い」と言われたら、肝臓のどの能力が悪いのか、知っておくべきでしょう。原因に対する治療が必要です。
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